ダイビングインストラクターになるには、私の場合ショップに入社してから3年、費用は総額およそ70万円かかりました。しかも全額が自腹です。
- インストラクターになるまで何年かかるのか
- 費用は実際いくら必要なのか
- 会社が出してくれるものなのか
- 自分に向いているのか知りたい

好きなことを仕事にしたいんですが、どれくらいかかるんでしょう。

私は3年かかって、70万円を自分で払いました。お金より大事な話もあるので、そこも正直に書きます。
私は22歳でダイビングショップに入社し、35歳までインストラクターとして働きました。今は土木潜水士をしています。この記事では、なるまでの期間、ランクの順番、実際にかかった費用、そして続く人と辞めていく人の違いを、自分の経験だけで書きます。
インストラクターになるまでの3年

まず知っておいてほしいのは、インストラクターはいきなりなれる資格ではないということです。講習を受ければ明日から名乗れる、というものではありません。私の場合、ショップに入社してから3年目でようやく取得しました。ここでは、なぜ時間がかかるのか、その3年で何をしていたのかを書きます。目指すなら、この期間をどう生きるかが最初の関門になります。
入社3年目で取得
私がインストラクターになったのは、ダイビングショップに入社して3年目でした。22歳で入社して、25歳ごろです。
短く感じるか長く感じるかは人それぞれだと思います。ただ、この3年は「資格を取るための3年」ではなく、「潜る経験を積むための3年」でした。
経験がないとなれない理由
インストラクターは、お客様の生命を預かる立場です。だからこそ、潜った本数や経験が足りない人には資格が与えられません。
学科を覚えれば取れるものではないのです。海の状態は毎回違い、お客様の反応も毎回違います。その引き出しを持っているかどうかが問われます。
3年間の生活
その3年間、私は手取り14万円で働いていました。給料をもらいながら、同時に自分で講習費を払う期間です。
この時期をどう乗り切るかが、最初の現実的な壁になります。給料の詳しい話はダイビングインストラクターの給料【年収300万】13年の実額公開に書きました。
BSACのランクの順番

ダイビングのライセンスは、段階を踏んで上がっていく仕組みになっています。私が所属していたBSACでは、5つの段階を順に取得しました。いきなりインストラクターを目指すのではなく、1段ずつ上がっていくことになります。ここでは、その順番と、それぞれがどういう位置づけだったのかを書きました。団体が違えば名前も変わるので、そこも触れておきます。
5段階を順に上がる
私が取得した順番は、オーシャンダイバーから始まる5段階でした。
- オーシャンダイバー
- スポーツダイバー
- ダイブリーダー
- アドバンスダイバー(ダイブマスター)
- インストラクター
一つ上がるたびに、できることと責任が増えていきます。ここを飛ばすことはできません。

各ランクの位置づけ
最初のオーシャンダイバーは、自分が安全に潜れるようになる段階です。ここから先は、人と潜る力が問われていきます。
ダイブリーダーやアドバンスダイバーになると、お客様を引率する立場に近づきます。インストラクターは、そこからさらに「教える」側に回る資格です。
団体によって名前が違う
注意してほしいのは、ランクの名前は団体によって違うという点です。私のBSACとは別に、PADIなど他の団体にも独自の呼び方があります。
名前は違っても、「自分が潜る → 人を引率する → 人に教える」という流れは共通しています。調べるときは、名前の違いに惑わされないでください。
かかった費用は総額70万円

お金の話をします。私がインストラクターになるまでにかかった費用は、総額でおよそ70万円でした。しかも、私の職場では全額が実費です。会社が出してくれるものだと思っていると、入ってから驚くことになります。ここでは、金額の実態と、手取り14万円でそれをどう払ったのかを書きました。ここが一番、現実的な壁になる部分だと思います。
総額でおよそ70万円
5つのランクを取得するまでに、合計でおよそ70万円かかりました。1回でまとめて払うのではなく、ランクを上がるたびに支払っていきます。
講習費のほかに、教材費や器材代も必要です。ダイビングは、資格だけでなく道具にもお金がかかる世界でした。
私の職場は実費だった
はっきり書きますが、私の職場では実費でした。会社が負担してくれることはありません。
これは店によって違う部分です。負担してくれるショップもあるかもしれないので、入る前に必ず確認してください。

手取り14万円で払う現実
当時の手取りは14万円です。その中から、3年かけて70万円を払いました。
生活しながら、資格のために払う。余裕があったわけではありません。目指す人には、この点を一番正直に伝えたいと思っています。
団体は店で決まる

ここは意外に知られていない話です。どの団体の資格を取るかは、自分で選ぶというより、入ったショップで決まります。私がBSACなのも、勤めていたショップがBSACの加盟店だったからです。団体で迷っている人は、順番を逆に考えたほうが現実的だと思います。ここでは、その仕組みと、だから何を見て店を選ぶべきかを書きます。
BSACを選んだ理由
私がBSACのインストラクターなのは、勤めていたショップがBSACの加盟店だったからです。それ以外の理由はありません。
団体を比較して決めたわけではないのです。入った店が所属している団体で、自然とそうなりました。
自分で選ぶものではない
だから、「どの団体がいいか」を先に悩む意味はあまりないと思っています。働く店が決まれば、団体も決まるからです。
先に団体を決めたいなら、その団体の加盟店に入るという順番になります。考え方としては、こちらのほうが自然でしょう。
見るべきは店のほう
結論として、選ぶべきは団体ではなく店そのものです。給料、社会保険、資格費用の負担、どんなスタイルの店か。
このあたりを確認してから入れば、あとで「思っていたのと違う」となりにくくなります。
続く人と辞める人の違い

13年いて、辞めていく人を何人も見てきました。残る人と辞める人の違いは、ダイビングが好きかどうかではありません。好きなのは全員です。ここでは、何が本当の分かれ目になるのかを、私の実感で書きます。これから目指す人には、ここだけは読んでおいてほしいと思います。
好きなだけでは続かない
海が好き、ダイビングが好き。これはこの仕事の前提であって、続ける理由にはなりません。
好きだから入る。そこまでは全員同じです。問題はその先にあります。
生命を預かるプレッシャー
この仕事は、お客様の生命を預かる仕事です。慣れないうちのプレッシャーは、相当なものがあります。
楽しい時間を提供する裏側で、常に事故を起こさないための緊張を抱えていました。この重さに耐えられるかどうかが、最初の分かれ目になります。
楽しそうで入るとギャップが出る
一番多いのは、「ただ楽しそう」という理由で業界に入ってしまう人です。現実とのギャップで、なかなか長続きしません。
お客様として潜るのと、仕事として潜るのはまったく別物でした。遊びの延長で考えていると、必ずどこかで折れます。
プレッシャーを乗り越える方法

では、どうすればそのプレッシャーに打ち勝てるのか。私がやっていたのは、日々の勉強、場数、そしてお客様との関係づくりの3つです。結局のところ、最後は自分に自信をつけるしかありません。ここでは、その具体的な中身を書きます。これは今の土木潜水士の仕事でも、まったく同じだと感じています。
日々の勉強を続ける
まずは、日々の勉強です。海の知識、器材の知識、事故が起きたときの対応。覚えることに終わりはありません。
知っていることが増えるほど、不安は減っていきます。逆に勉強をやめた瞬間から、怖さだけが大きくなります。
場数を踏む
次に、場数です。本数を重ねるしかありません。
同じ海でも、日によって状況は変わります。いろいろな海、いろいろなお客様を経験することでしか身につかない判断があります。
お客様との関係をつくる
意外に思われるかもしれませんが、お客様とのスキンシップも重要でした。信頼関係ができていれば、水中での指示が通りやすくなります。
この3つを積み重ねて、ようやく自分に自信がついてきます。自信があれば、プレッシャーに押しつぶされません。
なるにはのよくある質問

ダイビングインストラクターを目指す人から、よく聞かれることに答えます。私が13年いた1つのショップでの経験なので、店や団体によって事情は変わります。参考のひとつとして読んでください。
未経験からでもなれるか
なれます。私もダイビングショップに入社してから段階を上がりました。
ただし、いきなりインストラクターにはなれません。まずスタッフとして入り、潜る経験を積むところから始まります。
何年かかるか
私の場合は入社して3年目でした。人によって前後すると思います。
潜った経験が条件になるので、どれだけ海に出られる環境かによって変わってきます。
費用は会社が出してくれるか
私の職場は実費でした。会社が出してくれるとは限りません。
ここは店によって違うので、入る前に必ず確認してください。70万円は、あとから知るには大きすぎる金額です。
団体はどこを選ぶべきか
実際には、入った店で決まることがほとんどです。私もショップがBSACの加盟店だったので、自然とBSACになりました。
団体を先に決めたいなら、その団体の加盟店を探すという順番になります。
泳ぎが得意でないとだめか
競泳のような速さは必要ありません。ただし、水中で落ち着いて動けることは必須です。
自分が慌ててしまう状態では、お客様を見ることができません。水に慣れておくことは前提になります。
まとめ

- ショップ入社から3年目でインストラクターを取得
- ランクは5段階を順に上がる
- 費用は総額およそ70万円
- 私の職場は実費で、会社負担はなかった
- 団体は自分で選ぶより、入った店で決まる
- 続く分かれ目は、好きかどうかではなくプレッシャーに耐えられるか
ダイビングインストラクターになるには、私の場合で3年と70万円が必要でした。手取り14万円の生活をしながら、その金額を払っています。
ただ、お金や期間より大事なことがあります。この仕事は、お客様の生命を預かる仕事だということです。好きなだけでは続きません。日々の勉強と場数を重ねて、自分に自信をつけられる人だけが残っていきます。
- 気になるショップの資格費用の負担を調べる
- そのショップがどの団体の加盟店か確認する
- 3年間を手取り14万円で過ごせるか考えてみる
まずは1つ目だけで十分です。求人票に書いていなければ、面接で聞いてください。入ってから知るより、何倍もいいはずです。



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